上機嫌メッセージ

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出家とその弟子

高校時代に読んだ倉田百三作、「出家とその弟子」を久しぶりに読見ました。親鸞と歎異抄の作者の唯円の物語です。高校生の時にも心に残った物語ですが、改めて読んでみると、随分違った深い印象を感じました。読むその時に応じて、味わい深いものだからこそ名...
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平常時の幸福

災害時に、確固とした幸福感を感じてた者が、平常時には不安定になってしまいがちてす。それは、「足るを忘れ、他者と比較をとする意識」が働くからでしょう。その意識は、いつのまにか「幸福競争」のようになり、今あることへの感謝を忘れ、不足や不満な心の...
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災害時の幸福

私自身、阪神淡路大震災を経験しています。その際や、東日本大震災の際にも感じたことは、「生かされていることへの感謝と、他者への優しさ」です。それは、大災害の直面した時、「生かされていること」に感謝し、「自分だけではなく、みんな同じ」ように苦し...
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『春愁』尾崎喜八 その(2)

この賢さ、この澄み晴れた成熟のついに間に合わなかったことが悔やまれる。ふたたび春のはじまる時、もう梅の田舎の夕日の色や暫しを照らす谷間の宵の明星に遠くきた人生とおのが青春を惜しむということ、これをしもまた一つの春愁というべきであろうか。(尾...
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『春愁』尾崎喜八 その(1)

静かに賢く老いるということは満ちてくつろいだ願わしい境地だ、今日しも春がはじまったという木々の芽立ちと若草の岡のなぞえに赤々と光りたゆたう夕日のように。だが自分にもあった青春の燃える愛や衝動や仕事への奮闘、(尾崎喜八 詩人・随筆家・翻訳家)...